PDCA -Plan- 「エネルギー目的・目標・行動計画」の設定

「目標管理」は、ISOの他のマネジメントでもよく出てくる要求事項の一つであり、それだけに重要な意味を持ちます。

ISO50001 においても、「エネルギー目的」「エネルギー目標」「エネルギー行動計画」という目標管理を設定することが要求事項とされており、実際のEnMSの構築においても、その後のマネジメントシステム運営の肝となる部分と言えます。

まず、言葉の定義からそれぞれを見てみますと、「エネルギー目的」とは「組織のエネルギー方針に合わせて設定された、エネルギーパフォーマンスの改善に関する特定の成果又は到達点」であり、「エネルギー目標」は、「エネルギー目的から導かれ、その目的を達成するために、目的に合わせて設定される詳細かつ定量的なエネルギーパフォーマンスの要求事項で、組織又はその一部に適用されるもの。」です。

そして、その目的、目標を達成するためのより具体的な改善活動が「エネルギー行動計画」となります。


【行動計画策定までの流れ】

目的目標行動計画流れ.jpg


たとえば、例として、エネルギー目的としては「生産ラインにおけるエネルギー起因によるCO2排出量の削減」とし、エネルギー目標としては定量的な内容として「生産原単位で2%以上削減(排出総量で5%以上)」といった内容です。

またそれに対して、「空調機の新規買替」や「温水ポンプの稼働時間の見直し」などといった具体的な改善活動が行動計画となります。

なお、行動計画を策定する場合は、下記の4つの項目を含めなくてはなりません。

①「責任」の明示
②個別の目標達成のための「手段」と「日程」
③「エネルギーパフォーマンスの改善を確実に検証するための方法」の記述
④「結果を検証するための方法」の記述