PDCA -Do- 導入教育(教育訓練)

マネジメントシステムを構築する上で、監査と並んで最も重要と言われるのが、この「教育訓練」です。
EnMSの構築においても同様であり、この教育訓練がEnMSを適用する組織でどのように継続して実施されていくかが重要なポイントとなります。
構築時は、表題のように「導入教育」の位置付けになりますが、教育訓練は、EnMSの適用範囲内の全ての要員(規格では、「著しいエネルギーの使用に関連する組織で働く、または組織のために働く全ての人々」)が対象となります。
導入時は、「EnMSを導入する意義」を充分に理解してもらうことが最も重要です。
そのためにも、EnMS構築開始時にトップマネジメントから発表された「エネルギー方針」だけでは、具体的な内容まで理解できないことも多いため、改めてエネルギー方針の内容の理解とともに、規格の要求事項でもある「EnMSの要求事項に適合することの重要性」、「EnMSにおける役割、責任及び権限」「EnMSを運用管理する上での手順」、「エネルギーパフォーマンス改善によるメリット」、「自分自身の活動の影響や手順を実施しないことによるリスク」等の教育を、全ての要員が理解できるようにわかりやすく行うことが重要となります。

また、上記のような全要員統一の基礎的な教育とは別に、役割に必要とされる「力量」のレベルに達するこのできる教育も実施する必要があります。


【教育訓練で実施する教育メニュー例(規格の要求事項より作成)】

教育訓練内容.jpg


EnMSの教育においては、上記のようなルールや手順の解説といった内容だけでなく、エネルギー効率を改善し、エネルギーの消費を低減していくことが、いかにエネルギー問題や地球温暖化、大気汚染といった地球規模での環境問題にプラスの影響を与えることになるかを理解してもらい、組織として継続的にEnMSに取り組んでいくことの社会的責任や重要性を絶えず意識させる内容にすると良いでしょう。